サステナビリティ
経営推進本部長
メッセージ
コーポレート統括本部 副統括本部長 兼
サステナビリティ経営推進本部長
「KDDI VISION 2030」「中期経営戦略(23.3期-25.3期)」とサステナビリティ経営
2022年5月、当社は「KDDI VISION 2030」と「中期経営戦略(23.3期-25.3期)」を発表しました。
KDDI VISION
2030は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します」と社会課題の解決をうたった企業理念と、事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続けるという決意を込めて2020年5月に策定した「KDDI
Sustainable
Action」のエッセンスも取り込んで作られています。
地球温暖化をはじめとする気候の変化、生態系の崩壊などの環境問題、人権問題や貧富の格差拡大など、深刻化する課題に対し、国際機関や評価機関、開示などのタスクフォース、投資家、お客さま、お取引先さま、企業の従業員などのステークホルダーの動きが活発化する中、当社は、KDDI
Sustainable
Actionを進化させ、中期経営戦略(23.3期-25.3期)では、サステナビリティ経営を根幹とし、サテライトグロース戦略の推進と、それを支える経営基盤の強化により、パートナーの皆さまとともに、社会の持続的成長と企業価値の向上を目指していきます。
さらに、中期経営戦略策定の過程では、長期的な視点で社会課題と当社の経営の重要度を総合的に網羅した新重要課題(マテリアリティ)を策定しました。策定にあたっては長期投資家を中心としたマルチステークホルダーの関心事項、事業へのインパクトをマッピングしています。集約したマテリアリティごとに、社会価値・環境価値を意識した8つの「価値提供ストーリー」を作成し、より具体的な取り組みを、実現したい姿とともに描いています。また、事業を通じて提供していく攻めの部分をサテライトグロース戦略と、守りの部分を経営基盤強化と結びつけています。
サステナビリティ経営の推進について
当社が掲げるサステナビリティ経営とは、経営戦略に「長期志向」と「社会価値」の観点を組み入れて持続的成長を実現することです。経済価値に加えて、社会価値、環境価値を向上させることで、企業価値の向上と社会の持続的成長への貢献の両立を図ります。そのために、“自社の強みを活かし、最も社会に貢献できることは何か?”を考えることが重要です。
2021年に改訂されたコーポレートガバナンス・コードでは、気候変動等への地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康や労働環境への配慮、公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害への危機管理など、サステナビリティをめぐる課題への対応は、リスクを減少させるだけでなく、収益の機会にもつながる重要な経営課題と位置付けられました。課題解決に向けては、いわゆる守りだけでなく攻めの戦略をとる必要がありますが、その位置付けは経営戦略の付加的なものではなく、内容も「環境や社会に良いことをすれば十分」ということではありません。
当社としてもこれらの課題は重点取り組み事項として認識し、今回の中期経営戦略の実行を通じて、パートナーの皆さまとともに、社会の持続的成長に貢献し、社会の成長が、次の我々の事業戦略に活かされ、再び社会に還元される好循環を目指します。
サステナビリティ経営のトップカンパニーを目指す
中期経営戦略の策定に伴い、サステナビリティ経営の推進を一元的に担い、サステナビリティに関わる方針策定や全社横断的な各種施策の実行・支援、その情報発信などのサステナビリティ活動を一層強化・加速するため、2022年4月にサステナビリティ経営推進本部を新設しました。本部のミッションは、サステナビリティ経営を、事業部門と伴走しながらグループ全体に広げていくことです。
企業の経済活動は、地球や環境、社会に負荷をかけていますが、企業が事業活動で地球にかけた負荷は、企業の責任で元に戻さなければなりません。今、企業に問われているのは、環境や社会の課題を認識し、その解決策を、事業を通じて実行することです。そして、トレードオンの発想に転換してビジネスモデルを改革することです。事業を通じて環境・社会の課題を解決し、それが企業の収益機会にもつながるという循環モデルを生み出し続けることが重要です。KDDIグループは、社会に提供する価値を確実に実現することで、サステナビリティ経営のトップカンパニーを目指していきたいと考えています。
KDDI Sustainable Action
2030年を見据え、これからも事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続ける決意を込めて策定したものです。5GやIoTなどを活用しながら、「命」「暮らし」「心」の3つをつなぐことで、当社はパートナーの皆さまとともに事業を通じて社会課題の解決に貢献し、社会とともに持続的な成長とさらなる企業価値の向上を目指していきます。
KDDIの重要課題(マテリアリティ)とKDDI Sustainable Actionとの関係性
重要課題 (マテリアリティ) |
KDDI Sustainable Action | |||||||
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命をつなぐ | 暮らしをつなぐ | 心をつなぐ | ||||||
災害対策・ 通信基盤の強靭化 |
地球環境の保全 | 地方・都市の 持続的発展 |
途上国の基盤整備 | 次世代の育成 | 安心で豊かな デジタル社会構築 |
多様性の尊重 | 健康・ 生きがいづくり |
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1. 通信を核とした イノベーションの推進 |
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2.安心安全で 豊かな社会の実現 |
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3.カーボンニュートラル の実現 |
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4.ガバナンス強化による グループ経営基盤強化 |
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5. 人財ファースト企業への変革 | ● | ● | ● | |||||
6.ステークホルダーの エンゲージメント向上 |
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対応するSDGs |