サテライトグロース戦略
~5G通信と注力領域~
中期経営戦略(23.3期-25.3期)の事業戦略として、5Gによる通信事業の進化と、通信を核とした注力領域の事業拡大を図る「サテライトグロース戦略」を策定し推進しています。注力領域を中心に、社会価値向上に資する取り組みも推進することで、KDDIグループの企業価値の最大化を図ります。ここでは、23.3期までの主な進捗についてご説明します。
5G通信
サテライトグロース戦略の成長のカギとなるのは「5G通信」です。KDDIは、あらゆるシーンに通信が溶け込むことで、多様なパートナーとともに新たな価値が生まれる時代を目指します。
23.3期末までのモバイル通信事業の進捗として、マルチブランド通信ARPUは3,940円、IDは3,123万となり、着実な成長を収めています。通信ARPUはau使い放題プランが増加した一方、UQ mobileの構成比率が上昇しました。IDはUQ mobileを中心にモメンタムが好調で、期初予想を上回る結果となりました。通信ARPU収入については、前期比の減収幅が着実に減少しており、24.3期上期中の反転を目指します。引き続き、5Gと使い放題プランの魅力化を推進し、さらなるARPU成長に向け、お客さまのニーズに合わせたご提案により、さらにデータ利用を促進していきます。
25.3期80%まで上昇
※パーソナルセグメントベース
25.3期に22.3期比増を見込む
さらに早期達成を目指す
DX
5Gを中核にKDDIグループの多様なケイパビリティを活かし、働き方改革や業務の生産性向上を支援する「コーポレートDX」、デジタルの力で経営課題や社会課題を解決する「ビジネスDX」、さらにこれらを円滑に進めるための「事業基盤サービス」(データセンター・コンタクトセンターなど)に取り組み、お客さまビジネスをサポートします。23.3期のビジネスセグメントの業績について、売上高は、NEXTコアが前期比+17.6%と成長をけん引し、各領域で前期比二桁成長を達成。営業利益も19.3期比の23.3期実績がCAGR+13.0%と、順調に拡大しています。
KDDIの強みは、通信事業のお客さま基盤をベースに、事業領域とIDの拡大につながることです。通信をベースとしたさまざまな価値提案を通じ、複数サービスのご利用に加え、マネージドによる運用もアウトソースしていただいた結果、2010年から2022年にかけ月額利用料が約4.5倍になったお客さま事例もあります。これからもお客さま理解を深め、通信+αの価値を提供していきます。
※23.3期の売上高は通信障害影響除き、営業利益は燃料高騰・通信障害影響除き
金融
auフィナンシャルホールディングスの幅広い機能やサービスの連携・クロスユースを推進し、お客さまエンゲージメントを向上させていきます。23.3期は、金融関連の付加価値ARPU収入は前期比+17.7%と順調に伸長しました。
また、営業利益の成長に加え、決済・金融取扱高は14.3兆円、au PAY カード会員数は860万、auじぶん銀行ローン商品残高は2.3兆円、とお客さま基盤が順調に拡大しています。金融事業の成長により、auのお客さま基盤を活かしたシナジーを創出し、KDDIグループの企業価値最大化を目指していきます。
LX(Life Transformation)
2023年3月に提供開始した「αU」(アルファユー)では、メタバースを中心に、ショッピング、マーケット、ウォレット、そしてライブ配信と、Web3時代に向け全方位にサービスを提供していきます。また、αUは「MM総研大賞2023 スマートソリューション部門メタバース分野」において最優秀賞を受賞するなど、非常に高い評価をいただきました。今後も、KDDIが培ったクラウド、ネットワーク、IDの強みとWeb3時代の新技術を融合し、お客さまの体験価値を変革し、豊かな未来社会の創造を目指していきます。
その他にも、ドローンによるサービス展開や、衛星通信におけるスペースX社とのパートナリングによるStarlinkを活用した新たな体験の創出を進めていきます。