2023.3.17
事業を支える経営基盤強化の取り組み
「KDDI SUMMIT 2023」に登壇したKDDI株式会社 執行役員 コーポレート統括本部 副統括本部長 兼 サステナビリティ経営推進本部長 最勝寺奈苗の「KDDIが掲げるサステナビリティ経営」についてのセッション後半を、以下ダイジェストでご紹介します。
前半はこちら
サステナビリティ経営を中期経営戦略の軸と位置付けているKDDIでは、「つなぐチカラの進化」を推進していくための経営基盤強化にも取り組んでいます。経営基盤強化のための主要テーマは3つあります。「カーボンニュートラルの実現」「ガバナンス強化によるグループ経営基盤強化」「人財ファースト企業への変革」です。
カーボンニュートラル実現のために
1つ目のカーボンニュートラルの実現に関して、KDDIでは、カーボンニュートラル達成目標を2030年度に前倒ししたほか、2026年度にはデータセンターの全世界でのカーボンニュートラルを目指しています。さらにKDDIグループ全体では2050年度までにCO2排出量実質ゼロを目指します。そのために、スタートアップのみなさまとともに社会全体のカーボンニュートラル実現と気候変動問題の解決にも取り組んでいます。
また、KDDIではエネルギーやグリーン分野のイノベーションは社会課題解決と企業成長の重要なテーマであると考えており、コーポレート・ベンチャー・キャピタル「KDDI Green Partners Fund」を2021年に立ち上げました。環境課題に取り組むスタートアップ企業への投資規模は、5年間で約50億円。彼らの技術を生かしたビジネスの開発を進めていきます。
ガバナンス強化と人財ファースト企業への変革
2つ目の柱は「ガバナンス強化によるグループ経営基盤強化」です。KDDIのグループ企業の増加と事業の多様化に対応するなかで、リスクマネジメント体制や情報セキュリティの強化は、ガバナンス向上のために不可欠となっています。グループ全体でシナジーを発揮してさらなる成長を遂げるために、CFO人財の育成・支援体制を強化し、シェアードサービスの活用やモニタリング体制の確立を目指しています。こうした総合的な取り組みを通じて、リスクマネジメント体制を強化していきます。
またKDDIグループでは、人権尊重の徹底にも取り組んでいます。2022年10月には「KDDIグループ人権方針」を改定しました。人権尊重に向けたさまざまな取り組みを従来から更に踏み込み、加速しています。
経営基盤強化の3つ目の柱は「人財ファースト企業への変革」です。具体的には、人財を最も大切なリソースと捉え、KDDI版ジョブ型人事制度を浸透させ、多様な人財活躍とD&Iを目指す「新人事制度」、全社員のDX基礎スキル習得やプロフェッショナル人財育成により組織力の最大化を目指す「社内DX」、社員エンゲージメントを向上させ社員と会社がともに成長することを目指す「働き方改革」、これら三位一体の改革を次のフェーズへと進めていきます。
サステナビリティ経営の社内浸透
KDDIが掲げるサステナビリティ経営は、全社員が理解し、浸透してこそ真に価値があるものだと考えています。そのための具体的アクションとして、社長が現場を回って社員とフラットに対話する「ワクワクツアー」や、社員の職位ごとに理解浸透を図る「階層別勉強会」、さらには業務の1%程度(年約2日)をお客さまと接する時間とすることで、「お客さま・社会の課題を体感する」といった取り組みを実施しています。また、ESG関連の取り組みを業績連動型賞与算定の評価指標に組み込むことで、仕組みの面からもサステナビリティ経営を実効性のあるものにしています。
KDDIグループは、これからも多様なパートナーのみなさまとともに、社会の持続的成長と企業価値の向上を目指したサステナビリティ経営を推進してまいります。