「なりたい私が、KDDI にいる。」女性が生き生きと活躍できる企業へ
KDDIは、多様な人財が生き生きと活躍できる企業を目指しています。サステナビリティ経営の基盤強化の一つとして、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の実現にも積極的に取り組んでいます。
そして2023年からは、D&Iに「Equity(エクイティ)」を加えて「DE&I」にアップグレード、個々の社員に合わせた支援を行って公平な土台を作ることを目指しています。
DE&Iの取り組みにおけるキャッチコピーは、「なりたい私が、KDDI にいる。」。社員それぞれが「つくりたい未来」を想像し、取り組んでいくためのキーワードです。
● DE&I実現に欠かせない「女性活躍推進」
DE&Iは、属性にかかわらず、すべての人が活躍することが目標です。「女性」という属性に関しても、活躍推進の取り組みが必要です。
なぜなら、日本はジェンダーギャップの面において、世界から大きな後れを取っているからです。2023年6月に発表された「Global Gender Gap Report(世界男女格差報告書)」において、ジェンダーギャップ指数は146カ国中125位と、前年度より9ランクダウンしています。この状況を挽回するために、日本政府でも女性活躍推進が取り組まれています。
KDDIとしても、女性活躍を推進することは社会の持続的成長に貢献することに繋がり、多様な価値観は企業価値の向上や組織の成長に役立つと考えています。そこで女性活躍推進の目安として、「経営基幹職」(参考:サステナビリティ統合レポート2022)における女性比率を2024年度までに15%以上に引き上げる目標を定めました。
今回は、女性活躍推進をテーマにKDDIで働く女性たちが集まり、女性活躍推進への思い、女性の経営基幹職を増やすための施策、「なりたい私」についてなど、率直な思いを話し合った様子をお伝えします。
● KDDIの女性社員が考える「女性活躍推進」
―はじめに、自己紹介をお願いします
<内海>
人事本部 でDE&Iを担当している内海です。グループリーダー(以下、GL)として働いているときに出産しましたが、GL職に就きながらの出産は、KDDIでは初の出来事でした。当時は前例もなく、育休復帰後も、フルタイムで働きました。今は多様な働き方が選択できるように環境整備を行っています。
<武田>
事業創造本部 Web3推進部の武田です。女性が多いグループでGLをしています。子どもが2人いて、グループにはもう一人子どもがいる女性がいます。
<青木>
武田さんのグループで働いている青木です。KDDIで2017年に派遣社員として働き始め、2022年からは中途採用で正社員になりました。
―それぞれの立場から、女性活躍の必要性はどのように感じていますか
<内海>
KDDI総合職社員のうち女性が25%程度なので、本来は経営基幹職も同程度いるのが望ましいと思っています。男性が多い部署では、「グループに自分しか女性がいないので遠慮してしまって意見が言いづらい」という女性もいます。人数のバランスを改善し、女性一人ひとりのポテンシャルを十分に生かすことが必要だと思います。
<武田>
お客さまは男女それぞれいらっしゃるので、企画を立てるにも男性の意見と女性の意見の両方があった方がいいと考えています。女性も決裁権を持ち、マイノリティにならないことが、企業経営の上でも大事だと思います。グローバルに見ても女性活躍はスタンダードになってきておりますが、良い影響があるからこその傾向なのではと考えています。
<青木>
自分がいる事業創造本部は、新たな事業を生み出す部署ですが、女性が発言することに価値を見出してくれていると感じています。女性を軽視もしていないし、特別視もしていなくて、色々な人の意見が必要だというスタンスです。私たちは多様なお客さまへサービス提供するので、女性をはじめとする多様な人財の意見を取り入れながら企画する必要があると思います。
―女性は妊娠や出産など、大きなライフステージの変化をむかえる人もいます
<武田>
本当の女性活躍推進は、子どもがいる女性でも子どもがいない女性や男性と同じように働ける環境づくりだと思います。多様性としては「母親」も1つのグループで、ママとしての目線も必要です。ママ達の意見がイノベーションを起こすことに繋がればいいなと思っています。
<内海>
一人の中に多様性を作ることも大切だと言われています。男性でも育児をすると目線が変わり、視野が広がります。色々な経験やそこからの気づきがその人の価値を高めていくのだと思います。
<青木>
子育てしながら仕事をしている女性が目の前にたくさんいるので、色々な情報が入ってきてありがたいと思っています。
―経営基幹職になってみて感じていることを聞かせてください
<武田>
経営基幹職になって2年が経ちますが、裁量の権限を持つことで自分が決められる範囲が広がってよかったと感じています。GLと部長の会議では私だけが女性ですが、平等に意見交換ができていると思います。
―女性の経営基幹職を増やすためには何が必要でしょうか
<武田>
KDDIの制度は十分整っていると感じているので、あとは社員が自然と配慮できるような意識改革だと思います。子どもがいる人が引け目を感じずに早く帰れるとか、時短の人が時間内に終わらなかった業務を誰かにお願いできる雰囲気ですね。マネジメントするグループの人数を小さくするなどの工夫も必要かもしれません。
<青木>
KDDIの制度には男女差はまったくないので、自分さえ手を挙げれば挑戦させてくれる土俵はあると思っています。あとは女性一人ひとりが「私でもマネジメントできるかもしれない」と自信を持つことでしょうか。また、同じ部署の男性が育休を取ったのですが、社員はみんな温かく送り出していました。男性がどんどん育休を取って、女性がカバーするということも大切だと思いました。
<内海>
今年KDDIは男性育休の取得率100%を目標に掲げて、育休取得率が大きく上がりました。子育ては女性も男性もするものだと促す狙いもあります。
―女性の経営基幹職を増やすための具体的な取り組みはありますか
<内海>
経営基幹職を目指す女性に対して、女性経営基幹職が今までのキャリアや働き方を語るラウンドテーブルを部門ごとにお声がけして開催しています。9月には識者を招いて講演してもらうことも予定しています。
<武田>
他部署にはいろいろな働き方や経験を持つ女性GLがいると思うので、交流できるのはいいですね。私も昨年から女性だけのプロジェクトを立ち上げて、新規事業やリーダー候補の育成なども始めています。
―今後、KDDIで「なりたい私」はどんな「私」でしょうか
<内海>
KDDIが先進企業になっていくことで、日本全体のジェンダーギャップ解消やDE&I促進にインパクトを与えたいと思っています。
<武田>
子供がいてもしなやかに働けるんだよということを若い女性たちに見せることで、 働きながら出産する女性が増えて、日本の未来も明るくするところまで繋げたいなと思います。
<青木>
武田さんは良いロールモデルになっています。私もスキル面を高めた上で、マネジメントなど周囲のことも見られるようになりたいと思います。まずは経営基幹職に選ばれるような人間になれるように頑張りたいです。