2023.4.28
ドローンや自動配送ロボットによる物流領域と、XR技術などのデジタル領域を掛け合わせた先端的サービスの実証
地域が抱えているさまざまな課題を解決したい
茨城県つくば市は2022年3月に内閣府から「スーパーシティ型国家戦略特別区域」に指定されました。これを受け内閣府が公募した「先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業」にKDDIの提案が採択され、つくば市の協力の下でさまざまな実証実験を行っています。
「つくば市とは、2019年から『つくばスマートシティ協議会』に参画し、『つくば医療MaaS*1』の実証実験などを行い、同市におけるモビリティ分野を主軸とした取り組みを推進させて頂いておりました。今回、つくば市がスーパーシティ型国家戦略特別区域に指定されたことをきっかけに、モビリティ分野に問わず、当社が有するあらゆる先端的技術を用いて、つくば市の課題解決に取り組みたいと考えました」と話すのは、KDDI株式会社 事業創造本部 LX戦略部の杉本憲昭です。
*1 MaaS(Mobility as a Service):さまざまな公共交通機関をITでシームレスにつなぎ、人々が便利で効率よく使えるようにするシステム
「KDDIは通信という軸を持ちながら、多種多様な分野の先端的テクノロジーを有しています。加えて、スタートアップを始めとした多くのパートナー企業が持つ先端的テクノロジーを組み合わせることで、つくば市に限らず地域が抱えるさまざまな課題を解決することができる。日頃よりそんなこと考えながら、業務に取り組んでまいりました」
そうした杉本が、自身の主業務であるモビリティ分野問わず、KDDIが有する先端的テクノロジーを用いて提案できることはないかと社内を奔走し、調査事業として提案。採択されたのが、「ドローンによる検体輸送」「ドローンや自動配送ロボットによるフードデリバリー」「ドローンの飛行経路(空の道)可視化」「XRを用いた都市連動型空間メディアの構築」「Web3.0教育プログラム」の調査事業です。こうした幅広い事業を提案し、採択に至るまでのプロセスの中で杉本自身「KDDI社内やパートナー企業に、通信のみでなく、非通信の分野においても心強い多様なプロフェッショナルが存在することを改めて強く認識できました」と話します。
実証実験だけで終わらせず社会実装につなげる
KDDIの事業において「地域共創」は中期経営計戦略においても注力領域とする重要なテーマです。地域の個性を生かしながら、それぞれ異なるさまざまな課題に向き合い、格差を解消するための取り組みを自治体の皆さまと向き合いながら推進しています。
今回のような実証実験や調査事業を一過性の取り組みに終わらせず、社会実装につなげ、その地域で持続可能なモデルとして成立できるようにすることが、KDDIがめざす地域共創の姿です。
「つくば市を始めとした地域が抱える課題の解決につながる、当社ならではの先端性のある提案を引き続き行い、その地域の方々が豊かに、そして安心して暮らせる社会の実現につながる先端的サービスの実装に携わっていきたいと考えております。そのためには実際にどういった課題を抱えているか、それらを解決する新しい技術やサービスをどう受け入れていただけるか、という点を常に対話しながら、みなさまと共に実行に移していくことが、未来に向けたステップとして肝要だと強く感じています」