2023.4.28

エンジニアを“つなぎ”、地域のDXを前進させる―KDDIのDXコア人財が描くビジョン

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「コミュニティ」がエンジニアのスキルを高める

KDDIのDXコア人財として活躍するDX推進本部 KDDIアジャイル開発センター エキスパートの大橋 衛はこれまで、KDDI社内のDX化の推進とエンジニア同士の社内外のコミュニティの立ち上げをリードしてきました。

KDDI株式会社 DX推進本部 KDDIアジャイル開発センター エキスパート 大橋 衛KDDI株式会社 DX推進本部 KDDIアジャイル開発センター エキスパート 大橋 衛

DXを進めていく上で欠かせないのが、エンジニアの存在です。
そのエンジニアのスキルアップに必要なものこそ、「エンジニア同士のコミュニティ」であると大橋は話します。

「私がクラウド技術について学ぶときに、“コミュニティ”で感度の高い人たちとつながっていたことが大いに役に立ちました。だから、これと同じものをKDDIに持ち込んで、社内にコミュニティ文化を根付かせたかったのです」

大橋は、KDDI社内のクラウドを推進するキーマンとして2016年にKDDIに入社しました。そんな大橋が、KDDI社内で初めてとなる技術コミュニティである「Tech-in」、社外とつながる「Tech-on」を立ち上げたのは2018年のことです。

「KDDIにはさまざまな分野で優れたエンジニアがたくさんいます。しかし、私が入社したときはそれぞれの部門ごとにコミュニティが分断されてしまっている状態でした。これを自部門のなかに閉じずにつながることができたら、新しい知識の習得だけではなく、お互いの専門スキルの掛け合わせでものすごいアイディアが生まれるんじゃないかと思ったのです」

そんな大橋の思いから生まれたコミュニティはあっという間に社内エンジニアの間で根付き、いまではエンジニアに限らず、ビジネス系も含めて把握しきれないほどのコミュニティが立ち上がり、活動しています。

「このコミュニティ活動は、DX基礎スキル研修等でベーススキルを習得したての社員にとっても、専門スキルを持ったエンジニアからさまざまな刺激を受けられる場です。これが、もっと学びたい、技術活用していきたい、といった彼らの動機づけにつながっています。社内全体にコミュニティ文化が浸透した現状は、私にとって感動的であり、嬉しいことです」

大橋には、大きな目標があります。それは、「日本のエンジニアの価値を高めたい」ということです。それを実現するためにも、コミュニティでエンジニア同士がつながる、そして、外部に向けて発信することが重要だと言います。

地域のDX、人財育成を支援する

大橋はいま、KDDIアジャイル開発センター株式会社(以下、KAG)にも籍を置いています。同社は、アジャイル開発などの手法を使ってお客さま企業のDX開発の支援を行う会社です。KAGは2023年1月に三島市に新拠点を開設し、大橋は三島拠点のセンター長の役を担っています。

三島市とKAG、三島市のスタートアップ支援施設LtG Startup Studioとの3社連携締結時三島市とKAG、三島市のスタートアップ支援施設LtG Startup Studioとの3社連携締結時

「三島市に限らず、地方には優秀なエンジニアやエンジニア企業がたくさんいます。KDDIは、その地域のエンジニアとともに連携しながら、より大きなスコープで地域の課題を解決していくことが重要だと考えています」

「首都圏に本拠地のあるIT企業が地域課題解決を行おうとすると、特定のソリューションや開発事業を直接提供しようとしがちです。ですが、それはサスティナブルじゃない。
我々が地域特有の課題を地域在住の企業やエンジニアと連携して解決に導いていくことで、少しずつかもしれませんが、地域の力だけでサービス全体やDX全体のデザインもできるようになるかもしれない。あるいは似たような課題を持つ地域同士をつなぐことができれば、ある地域の課題を別の地域のエンジニアが解決できるようになるかもしれない。そうやって、IT企業を頼らずとも自走で課題解決できる地域が増えていけば、日本のDXは今よりぐっと前に進んでいけるようになるはずです」

「コミュニティでエンジニア同士をつなげ、さらにはエンジニアとビジネスオーナー側とをつなげる。そうしたハブ役をさまざまな領域で行うことで、エンジニアの価値を高めたり、DXを前進させることにつなげたいと思っています」