2023.7.31

「ケアローソン」でのスマホ教室。地域の情報発信インフラとなり、新たな地域コミュニティの醸成へ-ローソンの挑戦

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シニアやその家族が困りごとを相談したり、気軽に集まって話をしたりできる場をつくりたい。コンビニエンスストアのローソンが、「ケアローソン」の第1号店をオープンしたのはそのような思いからでした。

シニアとその家族が気軽に集まれる場を

ケアローソンは、店内にちょっとした集会やイベントに使えるサロンスペースを備え、シニアの交流の場として使われています。介護の専門家が駐在する介護相談窓口も併設しており、介護をしている家族が買い物のついでに気軽に相談することができます。

「ここに来れば、さまざまなイベントを通じて他のシニアの方々と話したり、体を動かしたりできることを知っていただいて、ぜひ気軽にお越しいただきたいと思っています」こう話すのは、ローソン開発本部のホスピタル・ヘルスケア開発部でアシスタントマネジャーを務める田中織音さんです。

ローソン開発本部 ホスピタル・ヘルスケア開発部 アシスタントマネジャー 田中織音さんローソン開発本部 ホスピタル・ヘルスケア開発部 アシスタントマネジャー 田中織音さん

サロンスペースでは運動系、文化系、測定系の3種のイベントを行っており、シニアが自分の好みに合ったイベントに無料で参加できます。「ケアローソンが、医療や介護を提供する事業者や自治体、住民のみなさまをつなぐハブの役割を果たせたらと思っています」(田中さん)

待ち望まれていたケアローソンでのスマホ教室

そんなケアローソンで2021年10月よりスマホ教室を実施する取り組みがスタートしました。実施にあたっては、Pontaポイントで協業しているKDDIと連携しました。

スマホ教室を実施したいという声は、介護事業者側からも上がっていました。「コロナで外出が困難になったことから、シニアからの『離れて暮らしている家族とテレビ電話で話したい』などといった声が増え、介護事業者側でも『使い方をお教えする場をつくりたい』という要望が寄せられていました」

こうしてケアローソンのサロンスペースで開催されたスマホ教室は参加したシニアから好評を博し、今後の展開に向けた課題も把握できたといいます。

「生徒2人に講師1人くらいのサポートが必要かもしれない、操作がわからないときにすぐ聞くことができる場があったほうがいい、などといったさまざまな課題があることがわかりました。KDDIさんと連携することで講座や参加対象者を広げることもできるので、よりニーズに合わせた形にしていきたいと、一緒に話しています」

誰もが健康的に楽しく、安心して暮らせる社会を目指して。田中さんは「長く住み慣れた街で、ずっと元気でいられるように。身近な場所にあるローソンだからこそ、より生活に寄り添う活動を展開できれば」と自身の思いをお話くださいました。