KDDIトビラ

AI時代の電力問題に挑む!KDDIが気候変動対策で最高評価を獲得し続ける理由

スマートフォンやAIサービスがあたりまえとなった今、私たちの暮らしは大量の通信に支えられています。その裏側では、基地局やデータセンターといった通信インフラが24時間稼働し続けており、膨大な電力が使われています。便利な社会を維持するためには、環境への配慮とエネルギーの問題に向き合うことが欠かせません。

KDDIグループは、こうした通信事業の特性を踏まえ、早くから気候変動対策を重要な経営課題と位置づけてきました。環境保全計画「KDDI GREEN PLAN」のもと、通信インフラの脱炭素化や再生可能エネルギーの活用など、具体的な取り組みを段階的に進めています。その結果、企業の気候変動対策を評価する国際機関CDPから、気候変動分野で4年連続となる最高評価「Aリスト」に選ばれました。

CDPは、企業が掲げる目標の明確さ、実行力、情報公開の姿勢などを総合的に評価する国際的な指標として知られています。世界中の企業が同じ基準で評価されるなかでの受賞は、継続的な取り組みが国際的にも認められたことを示しています。

高い目標と着実な実行が評価の理由

KDDIの取り組みはなぜ高く評価されたのでしょうか。その背景には、長年にわたり積み重ねてきた具体的な行動があります。KDDI サステナビリティ企画部でカーボンニュートラル戦略を担当する坂口 慎マノリットは、次のように語ります。

KDDI サステナビリティ経営推進本部 サステナビリティ企画部 坂口 慎マノリット
KDDI サステナビリティ経営推進本部 サステナビリティ企画部 坂口 慎マノリット

「CDPでの高評価は、気候変動を重要な経営課題として長年取り組んできた成果の積み重ねが、客観的に評価されたものだと受け止めています。特に『高い目標設定』と『着実な進捗』の両面が評価につながったと考えています」(坂口)

KDDIグループは、2030年度までに自社のカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げています。これは日本全体の2050年目標よりも20年早いものです。さらに2040年度には、取引先などを含めたサプライチェーン全体でのネットゼロ達成も目指しています。実際、KDDIグループのCO2排出量は、2020年度から5年間で約3分の1削減され、再生可能エネルギーの導入量を約4倍に拡大するなど、数値としても着実な成果が現れています。

サプライチェーン全体像
サプライチェーン全体像
目標達成に向けたロードマップ
目標達成に向けたロードマップ

膨大な電力を使う施設をどう変えていくか

通信やAIサービスの普及によって、データセンターの電力消費は今後さらに増加すると見込まれています。だからこそKDDIは、「省エネルギーの徹底」と「再生可能エネルギーの活用」の両輪で進めてきました。便利なサービスを、できるだけ環境に負担をかけずに提供することが基本姿勢です。

その取り組みの中心のひとつが、国内外で展開するデータセンター「Telehouse(テレハウス)」です。データセンターは、サーバーを安定して稼働させるために大量の電力を必要とする施設ですが、同時に効率化の余地が大きい分野でもあります。KDDIは温室効果ガス排出量や再生可能エネルギーの利用状況を毎年公開し、透明性を重視した運営を続けています。

「TELEHOUSE ロンドン ドックランド ノース2」。テレハウスブランドにおけるロンドンのデータセンター
「Telehouse ロンドン ドックランド ノース2」。テレハウスブランドにおけるロンドンのデータセンター

データセンターの省エネ・再エネ施策を担当するKDDI テレハウス推進部の鈴木 理元は、次のように説明します。

KDDI ビジネス事業本部 グループ戦略本部 テレハウス推進部 鈴木 理元
KDDI ビジネス事業本部 グループ戦略本部 テレハウス推進部 鈴木 理元

「データセンターの省エネ化は以前から進めていたものの、KDDIグループのカーボンニュートラル宣言を機に、取り組みが本格化しました。海外拠点の担当者を集めて方針を共有したことが大きな転機となり、その後は設備更新や効率改善など、地道な改善を積み上げています」(鈴木)

具体的には、サーバーを空気ではなく水で直接冷却する仕組みの導入や、空調の自動制御による温度の最適化、照明のLED化、気流の無駄を減らす改善など、先端技術と地道な改善を組み合わせた対策が進められています。こうした取り組みは一つひとつの効果は小さくても、積み重なることで大きな省エネにつながります。

再生可能エネルギーで稼働するAI基盤へ

AIの普及によってデータ処理量が急増するなか、特に重要になるのが冷却設備の効率化です。サーバーそのものだけでなく、それを支える設備全体の最適化が求められています。鈴木は「液体冷却など新しい技術の導入も不可欠になる」と話します。

こうした考えのもと、KDDIは次のステップとして、AI時代を見据えた新たなデータセンターの整備にも取り組んでいます。その象徴が、2026年1月から稼働開始した「大阪堺データセンター」です。この施設はAI向けの大規模データセンターでありながら、使用する電力をすべて再生可能エネルギーでまかなう取り組みを進めています。

KDDI初のAIデータセンター「大阪堺データセンター」
KDDI初のAIデータセンター「大阪堺データセンター」
大阪堺データセンターに導入した、水冷方式の冷却装置
大阪堺データセンターに導入した、水冷方式の冷却装置

大阪堺データセンターでは、国内で安全にデータを取り扱えるAI基盤の整備に加え、冷却設備の高度化による省エネルギー化を推進しています。直接液冷方式をはじめとする水冷技術を採用することで、AIの計算需要拡大に対応しながら電力消費の抑制を実現。こうして、再生可能エネルギーの活用とあわせ、環境配慮と高性能の両立を図っています。

環境に配慮した通信インフラを未来へ

通信は、私たちの生活に欠かせない社会インフラです。しかしその裏側では、多くのエネルギーが消費されています。だからこそ、環境に配慮した通信インフラづくりが重要になります。

坂口は今後の課題について、次のように語ります。

「KDDI自身のCO2排出量削減の取り組みを継続しつつ、社会全体のCO2排出量をいかに削減していくかということが課題です。通信をはじめとしたKDDIの事業を通じて、人と社会をつなぎ、より環境にやさしい選択があたりまえになる未来を目指していきたいと考えています」(坂口)

KDDIはこれからも、再生可能エネルギーの活用と技術の工夫を重ねながら、AI時代の社会や産業の発展を支える企業として脱炭素社会の実現に向けた取り組みを続けていきます。

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