スペイン・バルセロナで世界最大のモバイル関連展示会「MWC26 Barcelona(以下、MWC26)」が2026年3月2日から5日まで開催されました。
KDDIにとって3回目の出展となる今回、ブースのコンセプトに掲げたのは「THE GATEWAY TO TOMORROW'S LIFE」。東京・高輪をモチーフにした「未来の街角」を世界の舞台に出現させ、AI時代に生活がより豊かに変わっていく未来を来場者に体感いただきました。
本記事では展示の中でも賑わっていた4つのエリアについて、担当した社員たちに「ワクワクする未来」への思いを聞きました。
「高輪の街角」がバルセロナに出現
KDDIブースの入口に立つと、まず目に飛び込んでくるのが巨大なゲートです。各国の企業が自国の文化の映像を表現するなか、KDDIのブースでは日本らしいアニメーションの演出が多くの来場者の注目を集めました。
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ゲートをくぐった先では、コンビニエンスストア、フラワーショップ、駐車場、バス停など、街の施設に見立てた5つのエリアが並んでいます。この「未来の東京・高輪」という設定には、KDDIの現在地が重なります。
2025年7月1日、KDDIはTAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)に新本社を移転・グランドオープンしました。コンセプトに掲げるのは「つなぐチカラを進化させ、ワクワクする未来を発信し続けるConnectable City」です。社内外のパートナーが集う“街のような場所”、その実験場をそのままバルセロナへ持ち込んだのが今回のブースです。
AIデータセンターと「つなぐチカラ」で支える通信基盤
ブースの入口正面に構えるのは、この街全体を支える通信・AI基盤の展示です。AIサービスを世界へ届けるインフラの全体像が、来場者の目の前に広がります。その中心に据えられているのが、KDDIが新たに開設したAIデータセンターの展示です。
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KDDIが2026年1月に稼働開始した大阪・堺のAIデータセンターは工場跡地を転用しており、わずか半年で構築を実現しました。データがKDDIの管理下で完全に閉じているという「データ主権」もパブリッククラウドにはない強みです。
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この堺データセンターと密接に関係するのが、KDDIが30年以上にわたりグローバル展開してきたInterconnectionデータセンター「TELEHOUSE(テレハウス)」です。世界10カ国以上・45拠点以上で展開し、異なる企業のネットワークをデータセンター内で直接つなぐことで、低遅延・高セキュリティな通信を実現します。堺データセンターがAI処理の「工場」なら、TELEHOUSEはサービスを世界へ届ける「流通網」です。
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ブースを担当した大鉙 洸太は「AIのレスポンス速度は、モデルの性能だけでなくネットワークやインフラによっても大きく変わります」と説明し、両者を有するKDDIの強みを示します。
そして大鉙は、自身が描く「ワクワクする未来」について次のように語ります。
「私自身が思い描く未来のひとつですが、スマートフォンをポンと置いているだけで、日々の会話を集約して、友達の予定や仕事のタスクをマネジメントしてくれるようなAIエージェントが実現したら面白いと思っています。もちろん、そこでは個人情報を扱うため秘匿性の高い環境が不可欠です。KDDIの堺データセンターが持つクローズドな環境は、そうした未来のサービスに『安心』という価値を提供する上で、大きな役割を果たせるのではないかと考えています」(大鉙)
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データを活用して街をさらに楽しくするSmart Cityのパーソナルレコメンド
街角に設けられたフラワーショップには、バーチャルキャラクター「#kzn(キズナ)」が来場者を迎えます。
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このエリアで体験できるのが「パーソナルレコメンド」。アプリに登録された趣味嗜好の情報と、auの保持している購買情報を組み合わせた興味関心データをもとに、最適な情報をリアルタイムで届けるサービスです。
デモでは、8種類の趣味嗜好カテゴリから1つを選ぶとクーポンを即時表示。さらに選んだカテゴリの花言葉に合わせた花をプレゼントする演出が来場者に好評でした。
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このサービスの鍵となるのは「タイムリーさ」です。JR東日本の提供する「タッチトリガー」により改札通過データとアプリが連動し、街を訪れたタイミングに合わせた通知を実現。開封率は一般的なアプリのバナー広告に比べ、4倍以上に達しています。
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ブースを担当した山口 絵里華は「ワクワクする未来」への思いをこう明かします。
「音楽が好きな人は、実は野外フェスで使うサングラスにも興味を持っているといった、本人も気づいていない潜在ニーズを引き出せることがこのサービスの醍醐味です。TAKANAWA GATEWAY CITYという実験場があるからこそ、みんながワクワクすることを実証し続けられます。それがモチベーションの源です」(山口)
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「お客さま」になりきったAIが商品企画の相棒になる
コンビニエンスストアを模したエリアでは「AI商品企画支援」を体験できました。
「パン」「デザート」などのカテゴリとキーワードを選ぶと、生成AIが商品名・特徴・イメージ画像をその場で生成。
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さらに生成AIが「お客さま」になりきって意見を出し、人とAIが対話しながら企画を磨き上げます。こうして新商品の企画案ができあがります。今後はKDDIが保有するリアルな顧客データと連携し、市場調査から企画立案までをさらに高度化していく展開を見据えています。
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生成AIの大きな可能性を、誰もが直感的に使える「体験」へと昇華させたこの展示。画面デザインや操作性の設計にあたるUI(ユーザーインターフェース)を担当した吉田 みずきは、こだわりとともに、「ワクワクする未来」へ思いをこう話します。
「今はAIによってUIもある程度つくれる時代です。だからこそ、こだわり抜いた体験価値を生み出すために、AIでは届かない細部にまで徹底して向き合いました。今回の展示会という特別な空間では、展示員とユーザーの立ち位置を計算したうえで、最高のデモ体験を演出できるよう設計しています。ツール本体についても、ボタンやモーションの一つひとつまで直感的に操作できるよう磨き込むことで、商品企画に携わる人がよりクリエイティブに力を発揮できる環境を目指しました。そうして生まれた商品が、最終的にお客さまの手元に届く未来を想像すると、とてもワクワクします」(吉田)
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空が見えれば、どこでもつながるau Starlink DirectとAIドローン
駐車場を模したエリアには、ハンドルもペダルもない自動運転車が展示され、来場者の目を引きました。
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その奥で注目を集めていたのが、「au Starlink Direct」と、AIを搭載したドローン「Skydio X10」です。
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au Starlink Directは、スマートフォンが衛星と直接通信できるサービスです。「空が見えればどこでもつながる」を掲げ、基地局のない山間部や海上でも通信を可能にします。
Skydio X10とドローンの遠隔飛行時の発着・格納場所となるドローンポートの配備を通して、KDDIは「全国どこでも10分以内に駆けつけられる」社会インフラの実現を目指しています。プレゼンテーションでは、石川県に常設したドック内のドローンを遠隔操作し、バルセロナのスクリーンにリアルタイムで映像を届けました。
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ブースを担当した山口 葵は、「ワクワクする未来」への思いをこう語ります。
「Starlinkを活用した救助の報に触れるたび、かつて通信不通がもたらしていた社会課題を、私たちのサービスが実際に解いていると実感し、誇りと喜びを感じます。提供側にいることで、『もっとこうしたい』という自分の思いを素早く形にできる。その積み重ねが、このサービスを強くし、より多くの人々の暮らしを支える力になると信じています」(山口)
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日本から、世界へ
KDDIにとってMWC26への出展は、ブースに立った社員一人ひとりにとっても、自らのサービスを世界に問う大きな挑戦でした。担当者たちの言葉には共通して、ワクワクする未来への手応えが感じられました。
KDDIは、つなぐチカラを進化させ、世界中の誰もが思いを実現できる社会を目指しています。通信やAIで世界をつないだその先に、未来を描く社会のプラットフォーマーとして、グローバルな社会課題の解決に取り組みながら、海外のパートナーとともにその事業の幅をさらに広げていきます。
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