2023.3.17

5Gのさらに先へ。進化し続ける「つなぐチカラ」

  • KDDI SUMMIT

「KDDI SUMMIT 2023」に登壇したKDDI株式会社 代表取締役社長 髙橋 誠の基調講演の前半を、ダイジェストでご紹介します。

後半はこちら

5Gをさらに発展させ「命」「暮らし」「心」をつなぐ

KDDIでは、KDDI VISION2030として「『つなぐチカラ』を進化させ、 誰もが思いを実現できる社会をつくる。」をめざしています。

では、何をつなぐのか。災害対策や通信基盤の強靱化、地球環境の保全などによって「命」をつなぎます。通信は地方や都市の日々の持続的発展を支える存在として「暮らし」をつなぎます。そして安心で豊かなデジタル社会を実現させて「心」をつなぎます。KDDIは、この3つの「つなぐ」を進化させていきます。

これからの時代は、あらゆるものに通信がますます溶け込んでいく時代になります。だからこそKDDIは、通信会社の社会的使命として「つなぐチカラ」の進化を急務と捉えているのです。

その大きな要素の一つが5Gの浸透です。KDDIのネットワークをお使いいただいているお客さまの49%は、すでに5Gのスマートフォンをご利用になっています。KDDIではお客さまの生活動線に注目し、人々の生活に寄り添いながら5Gネットワークの拡大を進めています。

5G SA(スタンドアローン)では、アプリケーション用途に応じたネットワーク品質を保証する「ネットワークスライシング」(5Gネットワークを仮想的に分割して提供する技術)や、低遅延通信を提供する「MEC(マルチアクセス・エッジ・コンピューティング)」で、よりお客さまにとって快適な5G通信を実現していきます。

5G SA実用化に向けたソニーさまとの技術検証5G SA実用化に向けたソニーさまとの技術検証

さらに、2030年頃にはBeyond 5Gというあらたな通信規格が提供できるようになります。Beyond 5Gでは超低遅延、超高速・大容量、超多数同時接続といった5Gの高度化に加え、超低消費電力、超安全・信頼性、自律性/オープン、拡張性/カバレッジといったさらなる付加価値が実現されます。KDDIはこれらのことにしっかりと投資し、整備を進めていきます。

山岳へ、離島・海上へ、そして月面へ。広がり続ける通信

無線基地局への投資とともに、街の中の5Gネットワークは拡大し続けています。しかし山岳地帯の山小屋や離島、海上の船舶、自然の中の観光地などは、どのようにしてカバーすればよいのでしょうか。

そこでKDDIは、イーロン・マスクさんが率いる宇宙開発企業スペースX社の衛星ブロードバンド「Starlink」との提携によって、3000個以上の人工衛星を経由した通信で全地球規模へとエリアカバーを広げています。

この取り組みは、災害時対応ですでに成果が出ています。衛星通信とスマートドローンを組み合わせ、土砂崩れで道路が寸断された地域への物資の供給に貢献しました。

こうした衛星通信の範囲は宇宙空間を越え、いまでは月面を目指しています。JAXAさまと進めている概念検討や共同研究では、月面基地との通信に複数の衛星を中継させる手段を検討中です。月とつながる時代が、すぐそこまで迫っているのです。

KDDIはつなぐチカラをますます進化させ、地球上の5Gエリア拡大に向けて前進し続けています。