2023.9.28

三陸鉄道の魅力を伝え、足を運びたくなるように―au XR Doorが果たす役割

  • 地域共創
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スマートフォンを空間にかざすとドアが現れ、ドアに向かって歩いていくと、その先に国内外のさまざまな景色が広がる―。

KDDIが開発した「au XR Door」は、家にいながらにして観光地を旅する気分を味わえるコンテンツです。仮想現実の技術を使っており、スマホを動かすとそれに追従して視野が変わる360度の景色を楽しめます。

2023年3月27日、新たに加わったのが「au XR Doorで巡る、三陸鉄道の旅」。ストーリー仕立てで旅する気分を味わえる初のコンテンツとして制作されました。

三陸鉄道のホスピタリティに共感、技術で応援

三陸鉄道とKDDIがau XR Doorのコンテンツを制作したのは、KDDI東北総支社がCSR活動「+αプロジェクト」を通じて三陸鉄道に寄付したことがきっかけでした。

「三陸鉄道さんは、クラウドファンディングで資金集めをしたり、町おこしのためのさまざまな企画を実施したりと復興に向けた取り組みにとても積極的でした。寄付を地域のために役立ててくれると思ったのです」
KDDI 東北総支社で管理部の部長を務める吉田真也は、こう振り返ります。

KDDI株式会社 東北総支社 管理部 部長 吉田真也KDDI株式会社 東北総支社 管理部 部長 吉田真也

「駅のホームで寄付の贈呈式を実施してくださったり、寄付のお礼にKDDIロゴの入ったヘッドマークをつくってくださったりと、三陸鉄道さんの心のこもった対応にとても感動しました。観光施策のひとつ一つにも温かいおもてなしの心があり、応援したくなるんです。何かの形で、観光客を増やすためのお手伝いができればと思っていました」(吉田)

寄付目録(ヘッドマーク)贈呈式の様子 寄付目録(ヘッドマーク)贈呈式の様子

三陸鉄道の旅を360度の風景で再現

震災やコロナで観光客の足が遠のいてしまった三陸鉄道の魅力を、技術の力で伝えることができないか。そう考える中で浮上したのが「au XR Door」でした。

au XR Doorを選んだ理由について、KDDI 東北総支社 管理部の川口亜希子は次のように話します。

「au XR Doorの“未知の世界に行けるドア”が列車の車両ドアになる、というのは、面白いですよね。風光明媚な景色を楽しんだコンテンツ利用者の方々に、『こんなにきれいなところなら、足を運んでみよう』と思ってもらえるのではないかと考えました」(川口)

三陸鉄道の沿線には見どころがたくさんあり、これまでのau XR Doorのフォーマットでは魅力を伝えきれなかったことから、三陸鉄道のコンテンツは新たなフォーマットで制作することになりました。

KDDI株式会社 東北総支社 管理部 川口亜希子KDDI株式会社 東北総支社 管理部 川口亜希子

「au XR Door内にある既存のコンテンツは、ドアの向こうに360度の景色が広がるというものが主流でしたが、三陸鉄道さんとコンテンツづくりの話をはじめてみると、紹介したい観光スポットが次から次へと出てきました。それなら列車に乗って車窓から風景や観光スポットを楽しめるストーリー仕立てにしよう、ということになりました」(川口)

そうして完成したのが、三陸鉄道の車窓から浄土ヶ浜、吉浜湾、久慈、宮古などの景色をナレーターの解説付きで楽しめるコンテンツです。車内の様子も360度の映像で見ることができ、スマホの向きを変えれば、反対側の車窓の風景も楽しめます。

「コンテンツ内には、三陸グルメや三陸鉄道直営店舗のさんてつ屋で使えるお得に楽しめる割引クーポンをご用意しております。ぜひ、三陸地方に足を運んでほしいですね」(吉田)

三陸鉄道の魅力を伝えるために

「三陸鉄道の魅力を知ってもらうためにも、多くの方々にコンテンツを試して頂く活動に取り組んでいます」川口はこう話します。

7月には岩手県宮古市で開催された子ども向けのイベントでau XR Doorの体験会が実施され、子どもたちが驚き、喜ぶ姿がみられました。

au XR Door体験イベントの様子au XR Door体験イベントの様子

「コンテンツの認知度を上げる活動には、岩手県の職員の皆様、岩手県公式VTuberの方や三陸鉄道さんなど、多くの方々にご支援いただいています。もっともっと三陸鉄道さんの魅力を広く知っていただけるよう、そして、三陸地方に足を運んで頂けるようみんなで広めていきたいと思っています」(川口)