「スマホ教室」を通じて、デジタル社会への不安を「デジタルサービスを利用する便利さ・楽しさ」に変える

家族や友人とのコミュニケーション、生活に必要な情報の収集、キャッシュレス決済にマイナンバーとの連携…。デジタル社会において通信の責任は増し、スマートフォン(以下、スマホ)は日々の暮らしで大きな役割を果たす「社会インフラ」となっています。

年齢やITリテラシーを問わず、誰もがスマホを使いこなして、より便利でより楽しい生活を送れるように。こうした思いから、KDDIでは、スマホのご購入後もお客さまと接する機会を増やして、「スマホを入口としたデジタルサービス利用」をサポートしています。

そのサポート活動の一環として実施しているのが「auスマホ教室」(以下、スマホ教室)です。例えば、QRコードの読み込みからキャッシュレス決済(QRコード決済)を体験いただくなど、日常でスマホを使ったサービスをご利用いただくための講座を、全国のau Styleなどで開催しています。

GINZA456で実施されたスマホ教室の様子
ご参加いただいたお客さまからは「au PAY(QRコード決済)が使えるようになって、ポイントがもらえて嬉しい」「自宅近くのコンビニで使ってみたい」といったお声も

スマホの「使いこなし」が不安な方々にも寄り添い、お客さまが安心してサービスを利用できるまで伴走する。KDDIは、スマホのご購入後も、お客さま一人ひとりにあった使いこなしをサポートしていきます。

社会インフラとなったスマートフォンだからこそ、「使いこなす」サポートが重要―KDDIの思い

初めてスマートフォン(以下、スマホ)を手にしたお客さまの不安な気持ちに寄り添い、楽しみながら使いこなせるように。そんな思いからKDDIが「auスマホ教室」(以下、スマホ教室)の運営に乗り出したのは2020年秋のことでした。

現在では、60代のスマホ保有率は約8割、70代でも約6割*1の保有率となっており、また、マイナンバーカードの普及・利用も推進され、スマホの「社会インフラ」としての重要性が増しています。

*1 総務省:令和4年通信利用動向調査
https://www.soumu.go.jp/main_content/000881045.pdf

「70代以上でも、約2割がスマホを日常的に利用されています。電話やメールといった基本機能だけでなく、例えば、QRコード決済など、『スマホを使って受けられるデジタルサービス』を利用できるようになっていただくことが、今後ますます重要になると考えました。スマホを使いこなすことで、お客さまに、より便利でより楽しい生活を送っていただきたい。そのお手伝いをしたいと考えました」(高橋)

スマホ教室の立ち上げから参画している、KDDIコンシューマ販売促進統括部 販売促進部 スマホ活用プロモーションGの高橋眞奈実は、スマホ教室の役割についてこう話します。

KDDI株式会社 パーソナル事業本部 コンシューマ営業統括本部 コンシューマ販売促進統括部 販売促進部 スマホ活用プロモーショングループ 高橋眞奈実

「せっかくスマホに替えたのに、『通話とメールだけでいいや』と諦めている方や、もしかしたら、お客さまご自身でもスマホでできることやスマホの便利さに気づいていない方もいらっしゃるかもしれません。そのような方々に、スマホを使ったデジタルサービスをご利用いただくためにはどうすればいいかを、日々考えています」(高橋)

大切なのは「スマホが苦手な方の視点」でのアプローチ

KDDIがスマホ教室を実施している理由は2つあります。1つはデジタルデバイドの解消。KDDIでは「スマホの契約はスタート地点。そこからいかにスマホを使っていただくか」を大事にしており、スマホを十分に使える方と使えない方との間に生じる情報格差をなくしていくことを目指しています。

「最近はメッセージアプリの使い方を学びたいというシニアの方が増えています。家族とのやりとりはもちろん、それ以外の趣味の友達やコミュニティ内でのやりとりができるようになり、お友達からメッセージが入ったときの笑顔を見ると、私たちもうれしくなります」(高橋)

もう1つは、全てのお客さまに、「スマホを入口としたデジタルサービスの便利さや楽しさなど」を実感していただくこと。体験型のスマホ教室を通じて、「スマホでこんなことができるのか」「こんなに毎日が便利で楽しくなるのか」「こんなに安心して暮らせるのか」と感じていただくための、さまざまなスマホ活用方法をお伝えしていきます。

たとえば、重い荷物を自分で運ぶのが大変な方には、「インターネット通販」を利用して、家にいながら買い物ができる快適さを、災害時の対応が不安な方にはアプリ経由で被害情報や避難情報が得られる安心感を。こうした情報をお伝えしていくことも、スマホ教室の大切な役割です。

スマホ教室でのレクチャーの様子

「スマホを通じたデジタルサービスを使ったことがない方の気持ちになって考えるのはとても重要で、過去の店頭での接客経験がとても役に立っています。例えば、スマホ教室のテキストを作成する際にも、初めてサービスを利用される方にも『やってみたい』と思っていただけるか、途中でつまずかないように体験いただけるかを重視しています。関係者と議論を重ねながら、わかりやすく説明する方法を探っています」(高橋)

重要性を増す「スマホ教室」の役割

スマホ教室は今後、これまで以上に重要な役割を担うようになってゆきます。スマホの保有率が高まり、マイナンバーカードのスマホ搭載がスタートするなど、スマホが「社会インフラ」となっているためです。

「これまでは、スマホを使うのが苦手な方なら『ガラホ(フィーチャーフォンのボディにスマホ向けのAndroidOSを搭載した携帯電話)』をお勧めしていました。しかし、今や、スマホが多くの機能を備え、さまざまなデジタルサービスの入り口になっています。スマホがまさに「社会インフラ」となっており、スマホを使えないとお客さまの不利益になることも考えられることから、最近では、まずスマホをお勧めしています。お勧めしたからには、基本操作はもとより、さまざまなサービスを使いこなしていただくためのサポートを、お客さまに合わせて、より丁寧に行っていく必要があります」(梅谷)

KDDI株式会社 パーソナル事業本部 コンシューマ営業統括本部 コンシューマ販売促進統括部 販売促進部 スマホ活用プロモーショングループ(当時)梅谷明日翔

「スマホが苦手な方はシニアのお客さまが多く、ご自分からスマホ教室に参加するというよりは、ご家族やご親族、ご友人に勧められて参加されるケースも多いため、スマホ教室の存在を幅広い世代の方に知ってもらうことも重要です」(梅谷)

自治体やコンビニエンスストアとの連携は、デジタルサービスの利用促進を鍵に、地域の方々と共創し、地域を活性化する場として、スマホ教室をより広く知ってもらい、地域に貢献するための取り組みでもあります。

「ケアローソン」でのスマホ教室。地域の情報発信インフラとなり、新たな地域コミュニティの醸成へ-ローソンの挑戦

シニアやその家族が困りごとを相談したり、気軽に集まって話をしたりできる場をつくりたい。コンビニエンスストアのローソンが、「ケアローソン」の第1号店をオープンしたのはそのような思いからでした。

シニアとその家族が気軽に集まれる場を

ケアローソンは、店内にちょっとした集会やイベントに使えるサロンスペースを備え、シニアの交流の場として使われています。介護の専門家が駐在する介護相談窓口も併設しており、介護をしている家族が買い物のついでに気軽に相談することができます。

「ここに来れば、さまざまなイベントを通じて他のシニアの方々と話したり、体を動かしたりできることを知っていただいて、ぜひ気軽にお越しいただきたいと思っています」こう話すのは、ローソン開発本部のホスピタル・ヘルスケア開発部でアシスタントマネジャーを務める田中織音さんです。

ローソン開発本部 ホスピタル・ヘルスケア開発部 アシスタントマネジャー 田中織音さん

サロンスペースでは運動系、文化系、測定系の3種のイベントを行っており、シニアが自分の好みに合ったイベントに無料で参加できます。「ケアローソンが、医療や介護を提供する事業者や自治体、住民のみなさまをつなぐハブの役割を果たせたらと思っています」(田中さん)

待ち望まれていたケアローソンでのスマホ教室

そんなケアローソンで2021年10月よりスマホ教室を実施する取り組みがスタートしました。実施にあたっては、Pontaポイントで協業しているKDDIと連携しました。

スマホ教室を実施したいという声は、介護事業者側からも上がっていました。「コロナで外出が困難になったことから、シニアからの『離れて暮らしている家族とテレビ電話で話したい』などといった声が増え、介護事業者側でも『使い方をお教えする場をつくりたい』という要望が寄せられていました」

こうしてケアローソンのサロンスペースで開催されたスマホ教室は参加したシニアから好評を博し、今後の展開に向けた課題も把握できたといいます。

「生徒2人に講師1人くらいのサポートが必要かもしれない、操作がわからないときにすぐ聞くことができる場があったほうがいい、などといったさまざまな課題があることがわかりました。KDDIさんと連携することで講座や参加対象者を広げることもできるので、よりニーズに合わせた形にしていきたいと、一緒に話しています」

誰もが健康的に楽しく、安心して暮らせる社会を目指して。田中さんは「長く住み慣れた街で、ずっと元気でいられるように。身近な場所にあるローソンだからこそ、より生活に寄り添う活動を展開できれば」と自身の思いをお話くださいました。

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