2023.08.24
子どもたちの心のケアも兼ね備えたサポート体制―KDDIの思い
KDDIは、品川区の児童見守りシステム(まもるっち)において、2012年から「まもるっち」端末の提供、GPSによる位置情報の把握などを行うシステムの開発、児童の安全を見守るまもるっちセンターの運営を支援しています。端末はKDDIのキッズ向けケータイ「mamorino(マモリ―ノ)」をベースに品川区の仕様に沿い独自開発しました。
品川区を担当するKDDI 官公庁営業部 山本 純は、品川区で見かける子ども達がまもるっちを下げて歩いているのをよく見かけており、日頃からその重要性を感じていたと言います。
「品川区を歩いていると、小学生はみんなまもるっちを下げています。SNS上でも、”まもるっちを持たせているだけで安心する”というご意見が多く、ブザーを引くだけでオペレータと話せることが安心感に繋がっているのだと思います。品川区の担当者と話をするときも、自治体として子どもを見守っていく姿勢を会話の節々から感じます」
まもるっちは防犯ブザーを引くだけでオペレータと会話ができます。内容に応じて、保護者や学校の先生、区が募集した協力者、生活安全サポート隊、警察に連絡が行きます。
「保護者の方だけでなく地元の商店街の方も協力者として参加するなど、区の一体感をとても感じています。我々もそのお手伝いができていることを嬉しく思います」
KDDIが提供する有料オプションを保護者の方が契約すると、あらかじめ登録した相手との通話やショートメッセージ、保護者への電池残量の通知機能などを利用できるようになります。年々、この有料オプションの加入率も伸びてきています。
「おそらく保護者の方々の口コミで評判が広がり、加入者が増えているのだと思います。また、経済的な面でもお得なプランでご提供しているため、高評価をいただいているのだと思います。品川区は子育て政策に力を入れているで、働くママ・パパからのニーズの高まりも影響しているかもしれません」
児童の悩みや心の問題もサポート
まもるっちは防犯を主体としたシステムです。とはいえ、保護者から虐待を受けている、いじめにあっているなどの心の問題を抱えている子どもの相談も受けることがあります。そこで5年前、まもるっちのメニューに区の学校支援チーム「HEARTS(ハーツ)」と通話できる機能を導入しました。
「まもるっちの主旨とは異なる相談にはなるため、別の機能として用意しました。防犯と心の問題の両方に貢献できるサービスは他にないのではないかと思います」
山本は「うちの区でも導入してほしい」という声をSNSで見かけると話します。
「実際に他の自治体からも興味を持ってお声がけいただいております。児童と保護者が安全・安心に暮らせる街を自治体・住民の方々と一緒に創っていきたいと思いますので、しっかりと訴求して、他の自治体にも広げていけたらと思います。今後もKDDIのプロジェクトメンバー一体となって、自治体や住民の方のご要望に応えていきたいと思います」