2023.3.17

日本で最もフードロスを削減する会社をめざす、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」

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おトクだけではない、社会にも環境にも優しい仕組みづくり

「日本のフードロスの量は年間522万トン。そして、フードロスの運搬・焼却によって発生するCO2の量は全体の8%から10%ぐらいあると言われています」と話すのは、食のECサイトであるソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシ取締役執行役員CEOの河村晃平さんです。

株式会社クラダシ取締役執行役員CEOの河村晃平さん株式会社クラダシ取締役執行役員CEOの河村晃平さん

Kuradashiは、フードロスを削減しながらシステムで社会貢献できる仕組みがあったらいいなという思いから誕生しました。規格外や3分の1ルール*1などの食品流通の商慣習や、パッケージの傷や汚れ、季節商品など味や品質に問題がないにもかかわらず、フードロスになってしまう恐れのある商品をKuradashiが買い取り、それをユーザーにオンラインで迅速に届けるというビジネスモデルです。さらに売上の一部を環境保護、災害支援などの社会貢献活動団体に寄付するという仕組みになっています。

*1 賞味期限が残り3分の1となる前に、卸業者が小売店に納品しなければならないといった食品メーカーとスーパーなどの小売店の間に存在している商習慣。

Kuradashiの仕組みKuradashiの仕組み

「クラダシは『日本で最もフードロスを削減する会社』をビジョンとして、社会性、環境性、経済性に優れたソーシャルグッドカンパニーをめざしています。メーカーさまは今までは捨てるという選択肢しかなかったのに捨てずにすみフードロス削減に取り組めます。ユーザーさんはお得にお買い物ができ、フードロスを削減しながら気軽に社会貢献活動にもつながります」(河村さん)

河村さんの言葉どおりクラダシでは、マーケットプレイス「Kuradashi」運営のほか、社会貢献活動を自ら行うためにつくられたクラダシ基金を設立し、フードロス削減につながるフードバンク支援*2、地方創生、災害対策支援、SDGs教育事業も展開しています。

*2 品質に問題がないにもかかわらず市場で流通できなくなった食品を、企業から寄付を受け生活困窮者などに配給する活動

宝探しのようなお買い物体験でフードロス削減へ

河村さんは、消費者の購買意識が変化してきていると言います。

「『モノ消費』という時代を経て、2000年以降は『コト消費』の時代が訪れました。そして最近は『イミ消費』が重視されはじめました。商品があればよい『モノ消費』から、何かの体験をしたい、楽しい活動をやりたいという『コト消費』、そして今は自分の消費行動を次世代につながる意味あるものにしたいという『イミ消費』です」

Kuradashiでは、「楽しいお買い物でみんなトクするソーシャルグッドマーケット」という言葉をブランドパーパスにしています。いわゆる「訳あり」商品を扱っているため、今日あった商品が明日はもうなくなっているかもしれない、そんな宝探しのような感覚で楽しめるサービスです。また、「トクする」には、低価格のお得な「得」とフードロス削減や社会貢献による「徳」の2つの意味が込められています

モノも提供するし、宝探しのような買い物体験を提供し、フードロス削減・社会貢献というソーシャルな意味づけを提供するKuradashiは、まさに三拍子そろった新しい形のマーケットプレイスなのです。

Kuradashiの操作画面Kuradashiの操作画面

今回au PAY加盟店としてKDDIとともにPontaポイント還元の取り組みを進めていることや今後の展望について、河村さんは次のように話します。

「KDDIは数千万人という多くの人々に環境に対するアプローチができるので、参画させていただきました。フードロス削減をしたい、サステナブルな社会を実現したいという両社の思いを、ともにこれからも提携し広げていきたいと思っています。そのためにも、ユーザーさんに届けるだけでなく、メーカーさんにも思いを共感してもらうために、フードサプライチェーンにおける課題解決に取り組んでいきたいと考えています」