「人の情熱とテクノロジーで夢を実現」お客さまに寄り添い、パートナーと切り拓く未来―KDDI SUMMIT 2025

2025年10月28日から29日にかけて、TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)の会場とオンラインのハイブリッド形式で開催された、KDDIグループ最大級のビジネスイベント「KDDI SUMMIT 2025」。

社会環境の変化により、お客さまの価値観やライフスタイルが多様化するなか、KDDIはお客さまに寄り添いながら、パートナーとともに、リアルとデジタルの接点を進化させてきました。KDDI 取締役執行役員専務 パーソナル事業本部長の竹澤 浩によるセッションでは、通信を軸に人と人をつなぎながら、AIやテクノロジーを活用して、新たな体験価値を創造する、KDDIのこれまでの歩みと未来への展望を紹介しました。

KDDI 取締役執行役員専務 パーソナル事業本部長 竹澤 浩
KDDI 取締役執行役員専務 パーソナル事業本部長 竹澤 浩

リアルとデジタルの融合が生み出す「つながり」の新たなかたち

セッションの冒頭で竹澤は、2025年の大阪・関西万博から1970年の大阪万博までの55年間の歴史を映像で振り返り、「ワイヤレスフォンや電気自動車、そしてリニアモーターカー、1回目の大阪万博で展示されていた“夢”は、今や現実のものになりつつあります。夢の実現というのは、人の情熱とテクノロジーによって支えられていて、それはいつの時代も変わることはありません」と語りかけました。

続けて、高度経済成長期の家庭の姿を示して「“三種の神器”を皆さん覚えているでしょうか。その一つである白黒テレビの前に家族が一堂に集まり、食事をしてコミュニケーションを取っていました。外とのコミュニケーションも、一家に一台の黒電話で取っていたのが、あの時代だと思います」と説明、人々の暮らしが大きく変化してきたことを強調。今やスマートフォンなどによるデジタルコミュニケーションが日常となり、人との「つながり方」そのものが変化していること、さらにはコロナ禍でDXが進み、世界がデジタルでさらに身近に感じることができるようになったことを指摘しました。

一方で、訪日外国人数、日本から出国者数、そして音楽フェスの動員数、そのどれもが新型コロナウイルスの感染拡大時はその数を大きく落としたものの、2023年からはコロナ禍前の水準を超えるほどに回復し、増加傾向は現在も続いています。

「これはまさに、リアルの熱量を感じたいという変化が訪れているのだと思います」と述べつつ、「リアルの価値が再確認され、リアルとデジタルの共存が当たり前になってきている。そして、今後は、人と社会とテクノロジーの共存が徐々に進んでいくと思っています」と、社会全体の変化を前向きに捉えました。

リアルな価値を再確認

パートナーとお客さまに寄り添い、「リアルな価値」を追求

「これから先、私たちはどのようにお客さまや社会に寄り添っていくことができるのでしょうか」と問いかけた竹澤は、 “リアルな価値”を実現するにはお客さまへの寄り添いが不可欠であることを説明しながら、これまでのKDDIの歩みを振り返りました。「KDDI、特にパーソナル事業における“寄り添い”の歴史は、パートナーさま・お客さまとともに歩んできた歴史でもあります」

まず、代理店と展開したリアルショップを紹介。「このときは紙のカタログや申込書を手渡し、お客さまにご加入いただいて、それを営業マンが現地に回収に行って、その紙を登録センターに持ち込む。そして当然、お客さまとは対面のリアルで接し、代理店さまとともにリアルな場でお客さまに寄り添ってきました」

現在は、そういった紙での申し込みは無くなり、リアルな接点にデジタルが融合した新しい形へと進化しています。

リアルな場で寄り添う

こうした“寄り添い”の姿勢は、サービスの形でも進化を遂げてきました。竹澤は「パートナーさまとともに、自分たちだけでは接点を持つことが難しかったお客さまへの、寄り添いの形を生み出しました」と述べ、その代表例として「auスマートバリュー」を紹介。これは固定通信と携帯電話・スマートフォンをセットで提供し、家の中と外をトータルにつなぐサービスです。ケーブルテレビ事業者やインターネットサービスプロバイダーなどのパートナー企業とタッグを組み、より多くのお客さまに価値を届けることができるようになりました。

さらに、KDDIは地域のお客さまに寄り添うために、移動型のauショップも展開しています。「これはショップの空白地帯におけるお客さまとの接点を埋めるために始めたもので、KDDIとお客さま、そして地域とのラストワンマイルに寄り添う手法としてチャレンジしています」

ラストワンマイルに寄り添う

そして今後は、ドローンや、パートナーであるローソンのネットワーク、リモート接客など、あらゆる手段を組み合わせながら、この“ラストワンマイル”をさらに埋めていく考えを示します。

また、2025年、KDDIはSpaceX社とのパートナーシップにより「au Starlink Direct」を提供開始しました。「au Starlink Directを提供し、“どこでも寄り添う”を実現しました。これは通信業者である私たちの『つなぐ』という価値を高めることによって、お客さまに寄り添うことができる、実にKDDIらしい取り組みだと思っています」と語ります。スターリンクは山間部との親和性が高いだけでなく、洋上においても安心・安全を支える重要な技術として期待されています。

情熱とテクノロジーで「未来の寄り添い」の実現を目指して

「私たちの提供する通信は、今や数多くの暮らしに溶け込んでいます」と話す竹澤は、「通信の上で、暮らしにもっといいこと、安心や安全、エンタメも楽しんでもらえるように、Pontaパスを代表とする“暮らしに近いサービス”でお客さまに寄り添っていくことも継続していきたいと考えています」と語りました

続いて、急速に進化を続けるAIの可能性にも言及。「AI時代の幕開けと言われてから、目まぐるしい進化が遂げられています。KDDIでもお客さまとの寄り添いにAIが導入され始めています」と述べると、AIアドバイザー「ナギサ」を紹介。ナギサはカスタマーセンターの問い合わせや料金プラン変更のサポートなどで活躍を想定しており、人が担ってきた対応の一定量をカバーしていくだろうと期待されています。

AIで寄り添う

また、ローソンとの共創にも触れ、「“Real×Tech LAWSON(リアルテックローソン)”では、リアルにテクノロジーを掛け合わせてお客さまに寄り添っていきたいと考えています」と紹介します。現在、KDDIの高輪オフィスでは「回遊販売ロボット」や「配送販売ロボット」などを活用した実証実験を行っています。「リアルな店舗の接点に加えて、テクノロジーでお客さまに寄り添う形を、KDDIの高輪オフィスという実験場でチャレンジしているところです」と竹澤は強調します。

テクノロジーで寄り添う

そして話題は「世界で寄り添う」へと広がりました。「残念ながら日本は2008年をピークに、2011年から人口減少が続いています。昨年の人口はマイナス90万人と過去最大を記録してしまいました。パーソナルビジネス領域において今後この影響は計り知れません」と語り、モンゴルやミャンマーなど海外パートナーとの協業を通じて培ってきた経験を踏まえ、「今まさに、世界でお客さまに寄り添う新たなチャレンジが必要だと考えています」と展望を示しました。

竹澤は、改めて55年前の大阪万博を振り返りながら未来への想いを語ります。「1970年の万博のテーマは“人類の進歩と調和”でした。そして2025年は“いのち輝く未来社会のデザイン”です。55年前の大阪万博で描いた未来が実現したように、2025年に描いた未来も必ず実現していくことと思います」。AIグラスやドローン配送、脳波を活用した通信など、これからの時代を象徴する技術の数々に触れながら、「さまざまな夢を実現に向かって推し進める力の源泉は、人々の情熱と、そこから生み出されるテクノロジーです」と力を込めました。

情熱×テクノロジー

最後に竹澤は「人とデータ、そして今後はAIで、人々の暮らしや社会をより良くしていくために、私たちは挑戦を続けていきたいと強く考えています。」と、情熱とテクノロジーの力で“つながる未来”を切り拓く決意を示しつつ、「『共に挑み、共に創る、そして未来へ』、このメッセージをパートナーの皆さまと共有していきたいです」と今後の共創に向けたパートナーへの願いを述べ、セッションを締めくくりました。

つながるチカラ、ひろがる未来
KDDI 取締役執行役員専務 パーソナル事業本部長 竹澤 浩

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