2023.09.15

未来へ続くまちづくりは「TAKANAWA」から始まる

  • Data Driven
  • デジタルツイン
  • スマートシティ
  • パートナー共創

新事業の創造を通じて、持続可能な社会の実現を目指す

未来の都市開発における1つのモデルとして「場所や時間にとらわれない多様な働き方やくらしを創出する分散型まちづくり」を、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)とKDDIは共同で提唱し、スマートシティ事業化を進めています。

JR東日本とKDDIによる共創的なまちづくりは、100年先の心豊かなくらしのための実験場と位置付けている「TAKANAWA GATEWAY CITY」を舞台として現在進められています。TAKANAWA GATEWAY CITYで都市OSを構築するとともに、街全体のデジタルツインを実施し、そしてゆくゆくは新たなサービスを日本国内と世界へ向けて発信していく予定です。

JR東日本 マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット マネージャーの天内義也さんは、品川車両基地跡地の再開発における基本構想(マスタープラン)策定段階からプロジェクトに携わっています。

「品川エリアの開発は、約1年半後に迫ったTAKANAWA GATEWAY CITYの『まちびらき』を含む第Ⅰ期開発だけでなく、第Ⅱ期開発、リニア中央新幹線の開業など、さまざまなフェーズが予定されています。このような都心かつ広範囲での大規模な開発は非常に珍しいため、世界中の鉄道事業者や都市開発企業に注目いただいています。持続可能な社会の実現は世界や人類にとって大きなテーマです。私はパートナー企業の方々とともに、そのモデルとなるような新たなまちづくりへの挑戦に邁進しています」

JR東日本 マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット マネージャー 天内義也さんJR東日本 マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット マネージャー 天内義也さん

鉄道インフラを維持・発展させるだけでなく、新たな事業を創造・提供することこそが、日本社会のさらなる成長に貢献することだとJR東日本は考えているのです。

来る社会のイメージを共有し、パートナーと都市を育てる

「スマートシティの実現においてはデジタルツインやデータ活用など、社会にとって新しい概念が鍵になる」と天内さんは以前から考えていました。

「データを使った新しいまちづくりが必要であるとJR東日本では考えています。しかし、具体的なユースケースは、まだ世界のどこにもありません。当社だけで行えることにも限りがあります。だからこそ、社会をより良くしたいという思いを持つ方々との共創が不可欠なのです」(天内さん)

鉄道ネットワークと通信インフラを掛け合わせることで、新しいくらしを描けるのではないか。そうした期待感を持って、JR東日本とKDDIの共創はスタートしました。

未来を描いていくには、新しいアイデアを取り込む柔軟性が必要です。「鉄道事業は革新と保守のバランスが重要であり、片方だけでは成立しません。TAKANAWA GATEWAY CITYが『100年先の心豊かなくらしのための実験場』であるためにも、パートナー企業や高輪の地域の方々と対話し、多くの人を巻き込むことを重視しています。街でホップを育てる取り組み「TAKANAWA HOP WAY」や地域の音楽コミュニティなど、この街のさまざまな活動を通じて、この街を多くの方に使っていただきたい。私たちは高輪を『Playable』な街にしたいと考えています」

TAKANAWA GATEWAY CITY 駅前広場(イメージ) 画像提供:JR東日本TAKANAWA GATEWAY CITY 駅前広場(イメージ) 画像提供:JR東日本

世界につながる、日本の新しい玄関口。高輪ゲートウェイ駅とこの街にしかできない、新しい「住む・働く・訪れる」が次々と発信されていくことでしょう。

「都市OSを用いてどのような新しいサービスを提供できるかを常に意識しています。画像解析技術や人流データ分析などの応用方法も日々の議論のテーマです。鉄道運行情報と連動したスマホアプリ用クーポンの配布など、アイデアはどんどん湧いてきます。そのようなこともあり、2019年にauが打ち出していたブランドスローガン『おもしろいほうの未来へ。』には強く共感を覚えています。我々が持つ未来社会のイメージを、パートナー企業や地域の方々としっかり共有しながら、事業共創を加速させ、街を育てていきたいです」

建設中のTAKANAWA GATEWAY CITYを眺め、未来の街を思い描く天内さん建設中のTAKANAWA GATEWAY CITYを眺め、未来の街を思い描く天内さん

2022年に日本は鉄道開業150年を迎えました。100年先のくらしがどう変化しているかは、まだ誰にも予測できません。しかし、人がリアルとバーチャルを行き来するような未来のライフスタイルは、高輪の街からもう始まろうとしているのです。